宅地の液状化についてのお話し 2
こんにちは、技術開発部の黒岩です。
当コラムでは、マイホームをご検討されている方が、建物完成後に後悔することがないよう、地盤の液状化についての内容を三つのテーマに分けてお話ししております。
二つ目のテーマは、『地盤調査方法』についてです。
例えば、どんなに建物の構造や基礎がしっかりしていても、地盤が良好でなければ、せっかく建てたマイホームが傾いてしまい、日常生活に支障をきたすという事態にもなりかねません。そうならないために、お家を建てる前には、地盤の強度や性質の把握を目的として『地盤調査』を行い、問題があればしかるべき対処をする必要があるのです。
では、代表的な地盤の調査方法を4回に分けてご紹介いたします。
まず今回は、最もメジャーな、標準貫入試験(Standard Penetration Test)です。
一般的にはボーリング調査ともいわれており、主に工場やマンション、ビル等の重量構造物の地盤調査に使用されています。
調査方法は、三又やぐらを組み、ボーリング機械で掘削します。(写真参照)
その掘削孔を利用し、63.5kgの重り(ハンマー)を75cmの高さから自由落下させて、サンプラー(鉄製の筒)を30cmずつ打ち込みます。その打撃回数から土の貫入抵抗を求めます。特性としては、地盤の硬軟を正確に把握でき、液状化判定をするための土質試料も多く採取できます。しかし、大型の機材を使用し、作業スペースを広く確保しなければならないことや、大きな作業音が発生することから、一般的な戸建住宅の調査には、あまり採用されておりません。
公共事業の液状化判定は、主にSPTにより採取した土質試料を用いて行われております。
次回は、オートマチック・ラム・サウンディング試験をご紹介いたします。