読書の秋
少しずつ肌寒くなり、今年も外出するのが億劫になるこの季節がやってきました。 そうは言ってもどんな本を読めばいいんだ、という声も聞こえてきそうですので 地盤改良のプロフェッショナルであるハイスピードコーポレーションの社員が… 『建築と関連のあるミステリー小説』を3作品ご紹介します |
1.ノースライト 横山秀夫/著 ■あらすじ(「BOOK」データベースより) 一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。施主の一家も、新しい自宅を前に、あんなに喜んでいたのに…。 Y邸は無人だった。そこに越してきたはずの家族の姿はなく、電話機以外に家具もない。ただ一つ、浅間山を望むように置かれた「タウトの椅子」を除けば…。このY邸でいったい何が起きたのか? ■ひとこと 著者は『半落ち』や『クライマーズ・ハイ』などの作品で有名な横山秀夫さんで、本作は2019年に発刊されました。 2020年12月に西島秀俊さんや北村一輝さんらの主演でドラマ化が決定しています。 『このミステリーがすごい!2020年版』で第2位、『2020年本屋大賞』で第4位に選出されるなど、幅広い読者に評価されている作品です。 |
2.(仮)ヴィラ・アーク 設計主旨 家原英夫/著 ■あらすじ(「BOOK」データベースより) 川津たちが招かれたのは、断崖に建つ「二本の筒が載った家」。彼らを迎えたのは不可解な表札「ヴィラ・アーク」。 豪華な館訪問という楽しいはずの旅に、やがて暗雲が漂いはじめ、事件が起こる。消えた黒猫を捜すうちに一人、また一人と行方不明者が…。 建物の設計に隠された秘密とは何か?謎は深まる。やがて嵐がおさまり、真相にたどり着いたかに見えたとき、突然、爆発音が轟く。謎は建築家たちによって紐解かれ、最後に明かされる建物の「設計主旨」。 館もの本格ミステリーは一転して社会派ミステリーへと姿を変える。第62回江戸川乱歩賞最終候補作。 ■ひとこと 著者である家原英生さんの著作は、現時点では本作一作のみ。 実は家原英生さんは現役の一級建築士なのです。 実際にコチラから日本建築家協会に登録されていることが確認できます。 建築士でありながら乱歩賞の最終選考に残るまでの小説を執筆する二刀流の活躍は、建築界の大谷翔平選手と言えるかもしれませんね。 |
3.十角館の殺人 綾辻行人/著 ■あらすじ(「BOOK」データベースより) 十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。 ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!’87年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。 ■ひとこと 本作はあらゆる作家に影響を与えた作品で、ミステリ好きなら必読とも言える一冊です。 超有名作品ですので、読んだことのある方も多いかもしれませんね。 文中の「衝撃の一言」で全てがひっくり返り、犯人も判明するというカタルシスを味わえる傑作です。 |